2. 給付基準は「5450円」実際に受け取れる金額はいくら?

老齢年金生活者支援給付金の基準額は、年金改定にあわせて改定されます。2025年度の基準額は、以下のとおりです。

  • 保険料納付済期間に基づく金額:5450円
  • 保険料免除期間に基づく金額:1万1551円

上記は基準額であり、実際に支給される金額は、保険料の納付期間や免除期間によって決まります。

支給金額の計算式は、以下のとおりです。

支給金額の計算式

支給金額の計算式

出所:日本年金機構「老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金の概要」をもとに筆者作成

給付額

以下の計算式で算出した金額の合計額

  • 保険料納付済期間に基づく額(月額) = 5450円 × 保険料納付済期間 / 被保険者月数480月
  • 保険料免除期間に基づく額(月額)= 1万1551円 × 保険料免除期間/ 被保険者月数480月

保険料納付済期間に基づく額(月額)

  • 5450円 × 保険料納付済期間 / 被保険者月数480月

保険料免除期間に基づく額(月額)

  • 1万1551円 × 保険料免除期間/ 被保険者月数480月

基礎年金の加入期間である480ヵ月のうち、いくら保険料を納め、免除されたかによって金額が決定します。

2.1 例

たとえば、保険料納付済期間が200ヵ月、保険料免除期間が280ヵ月ある場合、給付金額は以下のとおりです。

保険料納付済期間に基づく額(月額)

  • 5450円 × 200/480=2271円

保険料免除期間に基づく額(月額)

  • 1万1551円 × 280/480=6738円

合計

  • 2271円+6738円=9009円

毎月9009円が、年金とあわせて支給されます。

老齢年金生活者支援給付金は、低所得の年金世帯の生活を支援する目的の制度であり、保険料納付期間が多いほど、金額は基準額5450円に近づいていきます。一方、保険料が免除されており十分な年金を受け取れない人ほど、支給額が多いのが特徴です。

次章では、老齢年金生活者支援給付金の請求書の記載の仕方を解説します。