2025年6月13日は2カ月に1度の年金支給日でした。この日、月額で30万円以上の年金をもらう「高額受給者」もいました。
いまのシニア世代の老齢年金の平均月額は、国民年金が5万7584円、厚生年金(国民年金を含む)が14万6429円です。
厚生年金(国民年金を含む)月額30万円以上を受給する人の現役時代の年収はいくらだったのでしょうか。
1. 国民年金だけで「月額30万円」は不可能?
現役時代に一度も厚生年金に加入して働いたことがない人は、老後に「国民年金のみ」を受けとります。
自営業者、農業者、フリーランス、専業主婦・専業主夫、無職の方々が、主な対象となります。
厚生労働省年金局の「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、国民年金の平均受給額および受給額別の人数は以下の通りです。
1.1 【国民年金の平均受給額】
- 〈全体〉平均年金月額:5万7584円
- 〈男性〉平均年金月額:5万9965円
- 〈女性〉平均年金月額:5万5777円
1.2 【国民年金の受給額ごとの人数】
- 1万円未満:5万8811人
- 1万円以上~2万円未満:24万5852人
- 2万円以上~3万円未満:78万8047人
- 3万円以上~4万円未満:236万5373人
- 4万円以上~5万円未満:431万5062人
- 5万円以上~6万円未満:743万2768人
- 6万円以上~7万円未満:1597万6775人
- 7万円以上~:227万3098人
国民年金の年金額は、保険料納付済期間により計算されます。
この保険料は年度ごとに見直しが行われますが、全員一律となるため大きな個人差は見られないといっていいでしょう。
ボリュームゾーンは6万円以上~7万円未満です。
2025年度の国民年金の満額は「月額6万9308円」ですので、概ね満額近い国民年金を受けとっている人が多いと考えて良いでしょう。
なお、これらのデータから、国民年金のみで月額30万円以上を受け取ることは現実的ではないと言えます。
では、年収や加入期間によって受給額が変動する「厚生年金」についてはどうでしょうか。