2.3 申請しないともらえない公的なお金3「高年齢求職者給付金(65歳以上)」

高年齢求職者給付金は、65歳以上の失業者の方が支給対象となる給付金です。

「高年齢求職者給付金(65歳以上)」対象者・支給要件

  • 対象者:高年齢被保険者(65歳以上の雇用保険加入者)で失業した人
  • 支給要件:下記の全ての要件を満たした人
    • ①離職の日以前1年間に被保険者期間が通算して6カ月以上ある
    • ②失業の状態にある:離職し「就職したいという積極的な意思といつでも就職できる能力(健康状態・家庭環境など)があり積極的に求職活動を行っているにもかかわらず就職できない状態」を指す
  • 支給額:被保険者であった期間に応じて次の表に定める日数分の基本手当相当額

高年齢求職者給付金は、65歳未満の失業手当と異なり、一括支給されるのが特徴です。

3. 【年金を受給しているシニア向け】申請しないともらえない「公的なお金」2選!

次は、シニア世代向けの公的支援の中から、年金に関連する2つの公的なお金をご紹介します。

3.1 申請しないともらえない公的なお金1「年金生活者支援給付金」

年金生活者支援給付金は、基礎年金(老齢基礎年金・障害基礎年金・遺族基礎年金のいずれか)を受給しており、年金やその他の所得が一定基準以下となる方を対象とした支援制度です。

ここでは、年金生活者支援給付金のなかでも特にシニア世代に関係が深い「老齢年金生活者支援給付金」について詳しくご紹介します。

「老齢年金生活者支援給付金」の支給要件

  • 65歳以上の老齢基礎年金の受給者
  • 同一世帯の全員が市町村民税非課税
  • 前年の公的年金等の収入金額※1とその他の所得との合計額が昭和31年4月2日以後に生まれの方は88万9300円以下、昭和31年4月1日以前に生まれの方は88万7700円以下※2である。

※1 障害年金・遺族年金等の非課税収入は含まれません。
※2 昭和31年4月2日以後に生まれた方で78万9300円を超え88万9300円以下である方、昭和31年4月1日以前に生まれた方で78万7700円を超え88万7700円以下である方には、「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給されます。

年金生活者支援給付金の給付基準額は、毎年度見直されています。

2025年度の給付基準額は、2024年度から140円増加しており、5450円に改定されました。

年金生活者支援給付金の給付基準額「2024年度・2025年度」

年金生活者支援給付金の給付基準額「2024年度・2025年度」

出所:厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします~年金額は前年度から 1.9%の引上げです~をもとにLIMO編集部作成

上記はあくまでも基準となる額となっているため、実際に支給される金額は個人差があります。

具体的には月額5450円をもとに、保険料納付期間に応じて計算され、以下の①と②を合算した額となります。

  • ①保険料納付済期間に基づく額(月額) = 5450円 × 保険料納付済期間 / 被保険者月数480月
  • ②保険料免除期間に基づく額(月額) = 1万1551円 × 保険料免除期間 / 被保険者月数480月