1. 65歳以上の《無職世帯》の貯蓄額はどのくらい?シニアの保有資産内訳もチェック
総務省統計局の「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2024年(令和6年)平均結果-」によると、65歳以上の無職世帯(二人以上の世帯)の貯蓄額に関するデータは以下のとおりです。
「世帯主が65歳以上の無職世帯」の貯蓄の平均貯蓄額は、2560万円となっています。
過去5年間の推移を見てみると、次のようにゆるやかに増加しています。
- 2019年:2218万円
- 2020年:2292万円
- 2021年:2342万円
- 2022年:2359万円
- 2023年:2504万円
- 2024年:2560万円
1.1 貯蓄の中身は「すぐ使えるお金」が中心
「世帯主が65歳以上の無職世帯」の貯蓄の内訳を見ると、以下のとおりとなっています。
- 定期性預貯金:859万円(33.6%)
- 通貨性預貯金:801万円(31.3%)
- 有価証券:501万円(19.6%)
- 生命保険など:394万円(15.4%)
- 金融機関外:6万円(0.2%)
注目すべきは、全体の6割近くを占めるのが、いつでも引き出せる「現金化しやすいお金」であるという点です。
通貨性預貯金は16年連続で増加しており、老後の生活では資金の流動性を重視している世帯が多いことがうかがえます。
※1 有価証券:株式,債券,株式投資信託,公社債投資信託,貸付信託,金銭信託など(いずれも時価)
※2 金融機関外:金融機関以外への貯蓄のことで、社内預金、勤め先の共済組合への預金など