6月は年金の支給月にあたり、2ヵ月ごとに受け取る年金をもとに家計のやりくりを見直す方も多いのではないでしょうか。物価の上昇が続くなか、「今の年金額で本当に大丈夫なのか」と不安を感じているシニア世代も少なくありません。
2025年度は年金額が1.9%引き上げられましたが、それでも生活に十分なゆとりがあるとは言い難い状況です。
この記事では、2025年度の年金支給額がどうなるのか、具体的な例を交えながら解説します。さらに、厚生年金と国民年金それぞれの平均月額も詳しくお伝えします。
この機会に、ご自身の将来の生活を具体的にイメージする参考として、ぜひ最後まで読んでみてください。
1. 6月13日は年金支給日!2025年度の年金額はいくら?
公的年金額は物価や賃金を考慮して、年度ごとに見直しがおこなわれます。
2025年度は前年度より1.9%の引き上げとなり、モデル夫婦世帯(※1)は月額23万2784円。国民年金の満額(※2)は月額6万9308円です。
夫婦ともに国民年金のみ(満額と仮定)を受給する世帯の場合、2人分の合算額は13万8616円となります。
※1 男性の平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)45万5000円)で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準
※2 国民年金保険料を全期間(480カ月)納付した場合に65歳以降で受給できる年金額
また、厚生労働省ではいくつかのパターンのモデル年金受給額を公表しています。
こちらは一人あたりの支給額のモデルなので、家族構成を踏まえて考えましょう。たとえば、夫婦共働きの場合は①+③の30万5574円、夫が厚生年金受給者、妻が専業主婦で第3号被保険者の場合は25万267円が一つの目安となります。
特に厚生年金は、加入者の所得水準に応じて支給額が変わってきます。