3. 「貯金がなくて大ピンチ!」それでもiDeCoは解約できない?

前述の通り、iDeCoは原則として60歳まで途中で引き出すことはできません。

iDeCoは「老後の資産形成」をサポートする制度です。それゆえに、税制優遇というメリットを受けることができると考えて良いでしょう。

老後資金を普通預金や定期預金のように簡単に引き出すことができてしまうと、計画的に資産形成が進まない可能性も。「老後」までお金を引き出せないことはデメリットとなる一方で、半強制的に老後資金を準備できるという意味ではメリットともいえるでしょう。

なお、例外的に「脱退一時金」として途中で積み立ててきたiDeCoのお金を引き出せるケースもあります。非常にレアなケースとなりますが、主な要件をご紹介しておきます。

3.1 例外的に脱退一時金を受け取れるケース

  • 国民年金基金連合会に個人別管理資産を移換してから5年を経過していない
  • 個人型確定拠出年金(iDeCo)の加入者ではない
  • 国民年金の被保険者資格を喪失した方
  • 日本国籍を有しない海外居住者
  • 障害給付金の受給権者ではない
  • 企業型確定拠出年金等の移換を受けた者ではない
  • 脱退一時金の支給請求をする者が、障害給付金の受給権者ではない

上記のとおり、例外的にiDeCoで積み立てた資産を引き出せるケースもありますが、かなりイレギュラーな対応となります。

運営管理機関に問い合わせるなどして判断をあおぎましょう。