2. 【60歳代からの家計戦略】老後資金を長く活かすシミュレーション

人生100年時代。60歳代は「引退」ではなく「第二のステージのスタート」です。

とはいえ、公的年金だけでは生活費をすべてまかなえない…という不安を抱える方も少なくありません。

そんな時に活用したいのが「資産寿命シミュレーション」です。

資産寿命シミュレーションのイメージ図

資産寿命シミュレーションのイメージ図

出所:筆者作成

資産寿命シミュレーションのイメージ図について、

  • 手元の資産:1000万円
  • 公的年金などの年間収入:180万円
  • 生活費などの年間支出:230万円

という前提条件のもと、毎年50万円ずつ赤字になる場合の資産の減り方について2つの場合をシミュレーションしています。

資産寿命シミュレーションについて、ポイントにそって解説していきます。

2.1 ポイント①運用するかどうかで「資産寿命」が約10年違う!

図を見ると、資産を運用しなかった場合は約20年で資産が尽きますが、年利3%で運用した場合は30年以上持ちこたえています。

これは、「使いながら増やす」ことの可能性を表しています。

2.2 ポイント②“今あるお金”を、どう活かすかがカギ

「手元にある1000万円をどう減らさず使うか?」がこれからのカギ。

運用といっても、大きなリスクを取る必要はありません。

積立投資を分散して行うなど、インフレに負けないゆるやかな運用を取り入れることで、資産寿命をのばすことが可能です。

2.3 ポイント③60歳代は再構築に最適なタイミング

60歳代は「整える時間」がしっかり残されている世代です。

退職金の一部や定期預金、余剰資金などを見直して、「必要な資金は残しつつ、運用に回す」など、ライフスタイルに合った再設計ができます。