3. 申請しないともらえないお金③加給年金

最後に、加給年金についても簡単に確認しておきましょう。

本当はお金がもらえるはずだったのに、知らなかったからもらえなかったといったことにならないように気をつけましょう。

3.1 加給年金

加給年金は、条件を満たしたうえで申請すればお金を受け取れます。

ただし、厚生年金受給者が対象で、以下の条件を満たす必要があります。

  • 厚生年金保険に20年以上加入
  • 被保険者が65歳になったとき
  • 生計を維持されている配偶者が65歳未満もしくは子どもが18歳未満

生計を維持されている子どもについては、1級・2級の障がい状態にある場合は20歳未満まで年齢が緩和されます。

では、気になる支給額はというと、以下のような状況です。

  • 配偶者:23万9300円
  • 子ども(1人目・2人目まで):それぞれ23万9300円
  • 子ども(3人目以降):それぞれ7万9800円

対象者は申請すればもらえるお金なので知らないのはもったいないといえるでしょう。

支給額については改定されるので、対象になる場合は最新の情報を日本年金機構の公式サイトから確認してみてください。

3.2 加給年金の申請方法

加給年金は、年金事務所に次に紹介する書類を提出します。基本はお近くの事務所の窓口に提出しに行くことになります。日本年金機構のWebサイト「加給年金額を受けられるようになったとき」には郵送対応に関する案内がないため、郵送の可否については事務所に問い合わせてみてください。

必要書類は次のとおりです。

このうち「老齢厚生年金・退職共済年金 加給年金額加算開始事由該当届」は、日本年金機構のWebサイトでダウンロード可能なので、印刷・記入して提出しましょう。記入例は下図のとおりです。

老齢厚生年金・退職共済年金 加給年金額加算開始事由該当届(記入例)

老齢厚生年金・退職共済年金 加給年金額加算開始事由該当届(記入例)

出所:日本年金機構「老齢厚生年金受給者に加給年金額がつくとき」

記入箇所

記入箇所

筆者作成

ここまでにお伝えした3つのほかにも、高年齢者が使えるサービスや制度には以下のようなものがあります。次章で解説します。