2025年5月30日に公表された帝国データバンク「「食品主要195社」価格改定動向調査 ― 2025年6月」によると、6月の飲食料品の値上げは1932品目となっており、前年と比べ飲食料品の値上げが強い状態が続いています。
物価の上昇が長らく続いているため、「生活費が厳しい」と感じているご家庭も多いのではないでしょうか。
また、老後生活に不安を感じている方も少なくないと思います。
なかには、老後に向けて少しずつ貯蓄をしている方もいらっしゃるでしょう。
この記事では、今のシニア世代にはどれくらいの貯蓄があるのか、平均的な家計収支はどのようになっているのか解説します。
また、老後生活の計画を立てる際にお役立ていただけるよう、記事の後半では、国民年金や厚生年金の平均月額を全体、男女別でご紹介しますので、ぜひご覧ください。
1. 【世帯主が65歳以上】無職二人以上世帯「貯蓄額の平均」はいくら?
世帯主が65歳以上の無職二人以上世帯の、2019年~2024年の平均貯蓄額の推移や内訳はどのようになっているのでしょうか。
【65歳以上の無職二人以上世帯】平均貯蓄額の推移
- 2019年:2218万円
- 2020年:2292万円
- 2021年:2342万円
- 2022年:2359万円
- 2023年:2504万円
- 2024年:2560万円
世帯主が65歳以上の無職二人以上世帯の平均貯蓄額は、2020年までは2200万円台でしたが、2021年には2300万円に到達し、2023年以降は2500万円台を維持していることがわかりました。
2024年の貯蓄内訳で割合がもっとも大きいのは、33.6%を占めている「定期性預貯金859万円」です。
そして、31.3%は普通預金などの通貨性預貯金が801万円、19.6%は有価証券(株式や投資信託など)501万円と続いています。
貯蓄全体の約6割は預貯金となっていますが、前年と比べると定期性預貯金は13万円減少、有価証券は21万円増加となっています。
では「平均の貯蓄額」や「貯蓄保有世帯の中央値」はいくらなのでしょうか。