シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回はカレーチェーン店「CoCo壱番屋」を運営する壱番屋(7630)の、2018年10月の月次動向及び過去実績、また過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。
直近の月次実績はどうだったか
2018年11月5日に更新された壱番屋の2018年10月の既存店売上高は、対前年同月比101.7%とプラス成長になりました。
内訳としては客数が同101.8%、客単価が同99.9%となり、客単価がほぼ横ばいの中で客数が増加し、プラス成長を遂げた形です。
全店の売上高も同101.5%とプラス成長であり、既存店及び全店ともにプラスとなっています。
今期の既存店売上高の振り返り
では、2018年3月から10月までの既存店売上高はどう推移してきたのでしょうか(同社は2月決算)。
当期の既存店売上高は全月で対前年同月比プラス成長を維持。客数は4・5・7・8月と4カ月はマイナスとなったものの、上期に101%超えが続いた客単価が客数の減少をカバーして成長を継続しています。
また、全店売上高も全月プラス成長を維持。客単価の上昇が当期の成長を支える形ですが、10月の既存店客単価は同99.9%とわずかながら当期初のマイナスに転じており、今後の動向が注目されます。
過去1年の株価動向はどうだったか
最後に同社の株価動向を見ていきましょう。
同社の2018年の株価は、1月に4,500円台からスタートし、6月には5,300円に到達。しかしその後下落に転じ、直近では1月の水準を割れる4,200円台での取引となることもありました。
値上げによる客単価の上昇で、当期は既存店売上高のプラス成長を果たしていますが、9月にはその効果が既に消えています。11月以降も既存店のプラス成長を続けることができるのかという点が注目されます。
参考データ:㈱壱番屋「2018年10月度月次情報」
LIMO編集部