ファイナンシャルアドバイザーの筆者は日々、お金に関するさまざまな相談を受けています。最近は物価の上昇が続く中で、日々の生活費を見直そうとする人が増えている印象です。

現役世代であれば、収入の増加や節約によってある程度調節ができますが、年金生活に入ると収入が限られるため、大きな見直しには限界があります。

特に、おひとりさま世帯の70歳代以上の高齢者にとって、貯蓄や年金額がどれくらいあるのかは生活の安心感に直結するでしょう。今回は、70歳代の単身世帯の平均貯蓄額と年金受給額について解説します。

1. 70歳以上の約4割「去年より生活感が低下している」と回答

内閣府の「国民生活に関する世論調査(令和6年8月調査)」によると、世代別に「去年より生活感が低下している」と回答した割合が示されています。

  • 18~29歳:20.0%
  • 30~39歳:23.8% 
  • 40~49歳:31.8%
  • 50~59歳:35.9% 
  • 60~69歳:33.0%
  • 70歳以上:38.3%

調査結果では、年齢が上がるほど、生活感の低下を感じる割合が高くなる傾向が見られました。

また、同調査において「あなたは、所得・収入の側面では、どの程度満足していますか」という問いに対し、70歳以上の42.3%が「やや不満だ」19.2%が「不満だ」と回答していることがわかりました。