老後資金への不安が高まるなか「いくら必要か」「どう貯めるか」は多くの人にとって避けて通れない課題となっています。
将来に向けてゆとりある生活を送るためには、計画的な資産形成が欠かせません。
その方法のひとつとして活用されているのが、2024年に改正された新NISA制度です。
資産を増やすうえで大切なのは、早い段階から計画的に取り組み、長期的な視点で継続する姿勢です。
今回は、新NISAの概要やメリットに加え、65歳までに資産を3000万円まで増やすための想定利回り別シミュレーションを紹介します。
1. 【メリット】新NISAを利用すれば「運用益が非課税」に!
通常、株式や投資信託などで得た運用益や配当金には、20.315%の税金がかかります。
しかし、NISA口座を通じて得た利益や配当については課税されず、非課税で受け取ることができます。
この「非課税で利益を得られる」という点が、NISA制度の最大の魅力といえるでしょう。
1.1 新NISA(つみたて投資枠と成長投資枠)の特徴をおさらい!
「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2種類の枠組みを組み合わせて利用できる点も新NISAの特徴です。
【つみたて投資枠】
- 年間投資枠:120万円
- 投資対象商品:金融庁の基準を満たした長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託
【成長投資枠】
- 年間投資枠:240万円
- 投資対象商品:上場株式・投資信託等
【新NISAのポイント】
- 非課税保有期間が無期限
- 非課税保有限度額が最大1800万円
- つみたて投資枠と成長投資枠の併用が可能
- 成長投資枠のみを利用する場合は最大1200万円まで
非課税で保有できる限度額は新NISA全体で1800万円であり、そのうち「成長投資枠」のみを利用する場合は最大で1200万円が上限です。
また、新NISAでは売却した分の非課税枠が翌年に復活する仕組みとなっており、長期的な資産運用にも対応しやすくなっています。
ただし、売却した当年中にその枠を再利用することはできないため注意が必要です。