老後の暮らしを支える“資金の柱”といえば、やはり「年金」です。
でも、実際のところ年金の仕組みや受給額について、どれくらい理解していますか？
筆者は普段、ファイナンシャルアドバイザーとして多くの相談を受けていますが、年金の仕組みを正しく知ることは、老後資金の準備にとって大きなアドバンテージになります。
そこで今回は、公的年金の基本的な仕組みから、現在のシニア世代が実際にどれくらい受給しているのかまで、わかりやすくまとめました。
これから老後に向けたお金の準備を考える方の参考になれば幸いです。
1. 公的年金（国民年金と厚生年金）とは？年金の「基本」を整理
まず、日本の公的年金の仕組みを理解しておきましょう。
「年金」と一言で言っても、公的年金と私的年金に分かれます。
その中でも、公的年金には「国民年金」と「厚生年金」が含まれます。
1.1 国民年金（1階部分：基礎年金）の概要をチェック
- 加入者：原則、日本国内に住む20歳以上60歳未満の全員に加入義務がある
- 保険料：保険料は一律
- 年金額：納付した期間に応じて将来もらえる年金額が決まる
1.2 厚生年金（2階部分）の概要をチェック
- 加入者：公務員やサラリーマンなどが加入する
- 保険料：収入に応じた保険料を支払う（上限あり）
- 年金額：加入期間や納付額に応じて将来もらえる年金額が決まる
日本の公的年金は、国民年金と厚生年金の2階建ての仕組みになっており、その上に私的年金が存在します。
私的年金には、企業年金やiDeCo、個人年金保険などがあり、これらを活用することで、3階～4階部分の保障を手に入れることができます。
次章では、年齢別に公的年金の平均受給額を見ていきましょう。
