1.1 国民年金保険料引き上げの仕組み

国民年金保険料は、国民年金法第87条第3項に基づき、名目賃金変動率の動きに応じて毎年改定されています。名目賃金変動率は、在職老齢年金の改定にも用いられる数値です。2年度前の実質賃金変動率と物価変動率を掛け合わせて算出しており、今回の改定では以下の数値が用いられました。

  • 実質賃金変動率▲0.1%(=0.999)×物価変動率3.2%(=1.032)=3.1%

よって、今年から3.1%増額の1万7510円となっているのです。

そして、2026年度は今年度の実質賃金変動率▲0.4%と物価変動率2.7%を掛け合わせ、1万7920円と、2025年度の金額から2.3%の増額になる見込みです。

では、次章では現在のシニア世代の基礎年金受給額について解説します。