日常生活の中で、みなさんはいろいろな商品やサービスを購入し、利用されていることと思います。

しかしその中には、消費者の知識や経験不足につけ込んだ「悪質商法」や、契約の内容が不明瞭なまま進んでしまうために生じるトラブルなどが少なくありません。

これらの消費者トラブルは、時に自分の財産や心の健康をおびやかす、深刻な問題に発展することもあります。

そこで本記事では、消費生活センターに実際に寄せられた「自動リボ払い」に関する消費者の質問を挙げていきます。

「自動リボ払い」の仕組みや、早く返済完了したい場合に利用できる仕組みなど、わかりやすいアドバイスも併せて紹介いたします。

また記事中では、消費者庁による令和7年版「消費者白書」より、最新の「消費者被害の推計額」についてもご紹介します。

※投稿の画像は【写真】をご参照ください。
※今回ご紹介する内容は、独立行政法人国民生活センターの掲載許可を頂いております。

1. 【消費者トラブル】「自動リボ払い」は解除したのにリボ払いが終わっていない?

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国民生活センター相談事例

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今回ご紹介するのは「自動リボ払い」に関する質問です。

実際に見てみましょう。

1.1 質問:「自動リボ払い」の設定を解除したはずなのにリボ払いがまだ続いていた。なぜ終わらないのでしょうか?

内容:自動リボ払いの設定に気づかないままクレジットカードを使っていたらしく、利用明細を見て初めて、手数料を取られていることが分かりました。あわてて設定を解除しましたが、翌月、利用明細を再度確認すると、リボ払いがまだ続いていたのです。設定を解除したはずなのに、なぜ終わらないのでしょうか?


国民生活センターのホームページの補足によると、ここで登場する「自動リボ設定」とは、クレジットカードの支払いがすべてリボ払いになるよう、前もって行う設定のこと。

似たものとして、支払い方法としてリボ払いしか選択できない「リボ専用カード」があります。

どちらにしても、カードを利用する際に、店頭で「一括払い」と告げても、自動的にリボ払いとなります。

リボ払いにすると、その月のカードの利用金額や回数に関わらず、毎月同じ金額を支払うことになります。

次は、実際の回答や解説を見ていきましょう。

2. 自動リボの設定を解除しただけでは、支払残高は1回払いにならない

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国民生活センターのホームページでは、今回の質問に対する回答とアドバイス、「自動リボ払い」に関する解説をしています。

2.1 質問への回答

設定を解除するまでに生じたリボ払いは、カード会社への返済が終わらないうちは、支払残高として残ります。「あわてて設定を解除した」ということですが、自動リボの設定を解除しただけでは、支払残高は1回払いにはなりません。

アドバイスとして、このような場合には「支払残高の繰り上げ返済」を利用するとよいでしょう。利用者の申し出により手続きできますので、カード会社に問い合わせてみましょう。

2.2 「自動リボ払い」に関する解説①:自動リボ設定とは

自動リボ設定とは、クレジットカードの支払いがすべてリボ払いになるよう、前もって行う設定のことです。これに似たものに、支払い方法としてリボ払いしか選択できない「リボ専用カード」があります。

いずれも、カードを利用する際に、店頭で「一括払い」と告げても、自動的にリボ払いとなります。リボ払いにすると、その月のカードの利用金額や回数に関わらず、毎月同じ金額を支払うことになります。

2.3 「自動リボ払い」に関する解説②:自動リボの設定解除だけではリボ払いは停止しない

自動リボの設定を解除するには、電話やウェブサイトなどを通じてカード会社に連絡。解除以降は、カードを利用しても自動的にリボ払いになることはありません。

ただし、自動リボの設定解除をしても、「それ以前のカード利用分の支払残高はそのまま残ります」。この点が今回の質問部分だったわけですね。

自動的に支払残高が1回払いになることはありませんので、注意が必要です。

2.4 「自動リボ払い」に関する解説③:「リボ払い」は繰り上げ返済が可能

リボ払いでは、支払期間が長くなればなるほど、支払う手数料の総額が大きくなる設定です。

手数料を抑えるために、支払期間を短縮したい場合や、リボ払いを停止したい場合は、一括返済など「繰り上げ返済」を利用することがおすすめです。

なお、ここでの「繰り上げ返済」とは、毎月の返済とは別に、残高の一部または全額を返済する方法のことです。

自動リボの設定解除と同様に、電話やウェブサイトなどを通じ、カード会社に申し出をすることができます。

2.5 「自動リボ払い」に関する解説④:利用明細で「隠れリボ」をチェック

「隠れリボ」とは、利用者が意図しない形でリボ払いになってしまう状況のことを指します。

そのような場合、支払残高や手数料が増えてトラブルになることがあります。利用明細は毎月欠かさず確認し、隠れていて気づかないリボ払いを、早めに発見することが大事です。

なお、以下に気づいたときには、「リボ払いになっていないか」すぐにカード会社に問い合わせてみましょう。

  • 支払残高欄に金額の記載があるとき
  • カードの利用金額以外に手数料の記載があるとき
  • カード利用額に比べ、請求金額が少ないと感じたとき
  • カードを利用していないのに、請求金額があったとき

電子明細の場合、取り扱いが面倒で確認を後回しにしてしまう人もいるようですが、気づくのが遅れたがために、意図せず手数料を支払い続けることがないよう、定期的に確認することが大切です。

3. 【消費者トラブル】「リボ払い」のメリット・デメリットを考え、支払いシミュレーションをしてみよう

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いかがでしたでしょうか。

「リボ払い」では、毎月のお支払い元金がほぼ一定となるため、家計の管理が簡単になったり、都度「リボ払いで」と会計時に伝えなくていい、といったメリットがあるようです。

しかしながら、高額な買い物でも負担が少ないと勘違いしてしまったり、手数料の負担が想像以上に大きくなったり、支払いが長期化しやすい、といったデメリットも数多くあります。

クレジットカードで支払いをする際は、総支払額がいくらになるのか、支払い終わりはいつになるのかなど、丁寧にシミュレーションしてみることもおすすめします。

3.1 消費者ホットライン「188(いやや!)」番

消費者トラブルに巻き込まれた消費者が、身近な相談窓口にスムーズにアクセスできるように設けられた、消費者ホットライン「188(いやや!)」があります。

これは、消費者庁が開設した全国共通の電話番号です。

国民生活センターのホームページでも、インターネット通販だけでなく、訪問販売、電話勧誘販売、マルチ商法など、困ったことがあればまずは「188」に相談することをすすめています。

一人で悩まないことが大切です。万が一トラブルにあった場合は、これらのサービスを活用してみましょう。

4. 2024年の消費者トラブルによる被害額は9兆円という結果に

日々消費活動を行うみなさんにとって、決して遭いたくないトラブルが「消費者トラブル」。

しかし、2025年6月に公表された令和7年版「消費者白書」によると、2024年の消費者被害の推計額(既支払額)は9兆円にのぼることがわかりました。

消費者被害・トラブル額の推計結果(新手法による算出)4/5

消費者白書

出所:消費者庁「令和7年版消費者白書」

なお、2020年からの推移は下記のとおりです。

4.1 消費者被害・トラブル額の推計結果(既支払額・信用供与を含む。)

  • 2020年:約3.6兆円
  • 2021年:約5.6兆円
  • 2022年:約6.0兆円
  • 2023年:約7.9兆円
  • 2024年:約9.0兆円

2024年の金額が近年最高額となっていることがわかりました。

なお、既支払額(信用供与を含む。)ベースでの消費者被害・トラブル額の推定額は約9.0兆円ですが、この数字には誤差が含まれており、同基準の消費者被害・トラブル額は95%の確率で8.5~9.6兆円の幅の中にあると推定されています。

また推計結果の推移をみると、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による消費の落ち込みの影響が考えられる2020年の約3.6兆円を除いて、だいたい5兆円から6兆円で推移していました。

しかし、近年は増加傾向にあることが見て取れます。

また、消費者被害・トラブル額の推計結果の算出方法には、新手法と旧手法の2種類があります。

同白書によると、「旧手法」では、消費者生活相談情報(PIO-NETデータ)に含まれる、1億円以上の極端に高額な案件も推計に含められていました。

そのため、発生自体が稀な高額案件が、推計全体に実態以上に大きな影響を与える可能性がありました。

そこで「新手法」では、消費者被害・トラブル額の推計は、1億円未満のデータに基づき行うこととし、相談案件が1億円以上のトラブルについては、推計には含めず、件数と総額を推計値に併記する形を取っています。

この新しい手法により、ごく一部の極端なデータが推計全体に影響を与えることを防ぎ、また実態により即した推計となりました。

なお、旧手法による2024年の消費者被害の推計額(既支払額)は9.6兆円と、新手法よりも金額が多くなっていることがわかります。

消費者被害・トラブル額の推計結果(旧手法による算出)5/5

消費者白書

出所:消費者庁「令和7年版消費者白書」

いずれにしても、最新の数字で9兆円にのぼる莫大な金額が被害・トラブル額として推計されている現在、消費者庁は誇大広告や偽表示を行う通販業者への行政処分、SNS広告による詐欺的副業の注意喚起など、迅速な対応を取っています。

参考資料

長島 迪子