2. 自動リボの設定を解除しただけでは、支払残高は1回払いにならない
国民生活センターのホームページでは、今回の質問に対する回答とアドバイス、「自動リボ払い」に関する解説をしています。
2.1 質問への回答
設定を解除するまでに生じたリボ払いは、カード会社への返済が終わらないうちは、支払残高として残ります。「あわてて設定を解除した」ということですが、自動リボの設定を解除しただけでは、支払残高は1回払いにはなりません。
アドバイスとして、このような場合には「支払残高の繰り上げ返済」を利用するとよいでしょう。利用者の申し出により手続きできますので、カード会社に問い合わせてみましょう。
2.2 「自動リボ払い」に関する解説①:自動リボ設定とは
自動リボ設定とは、クレジットカードの支払いがすべてリボ払いになるよう、前もって行う設定のことです。これに似たものに、支払い方法としてリボ払いしか選択できない「リボ専用カード」があります。
いずれも、カードを利用する際に、店頭で「一括払い」と告げても、自動的にリボ払いとなります。リボ払いにすると、その月のカードの利用金額や回数に関わらず、毎月同じ金額を支払うことになります。
2.3 「自動リボ払い」に関する解説②:自動リボの設定解除だけではリボ払いは停止しない
自動リボの設定を解除するには、電話やウェブサイトなどを通じてカード会社に連絡。解除以降は、カードを利用しても自動的にリボ払いになることはありません。
ただし、自動リボの設定解除をしても、「それ以前のカード利用分の支払残高はそのまま残ります」。この点が今回の質問部分だったわけですね。
自動的に支払残高が1回払いになることはありませんので、注意が必要です。
2.4 「自動リボ払い」に関する解説③:「リボ払い」は繰り上げ返済が可能
リボ払いでは、支払期間が長くなればなるほど、支払う手数料の総額が大きくなる設定です。
手数料を抑えるために、支払期間を短縮したい場合や、リボ払いを停止したい場合は、一括返済など「繰り上げ返済」を利用することがおすすめです。
なお、ここでの「繰り上げ返済」とは、毎月の返済とは別に、残高の一部または全額を返済する方法のことです。
自動リボの設定解除と同様に、電話やウェブサイトなどを通じ、カード会社に申し出をすることができます。
2.5 「自動リボ払い」に関する解説④:利用明細で「隠れリボ」をチェック
「隠れリボ」とは、利用者が意図しない形でリボ払いになってしまう状況のことを指します。
そのような場合、支払残高や手数料が増えてトラブルになることがあります。利用明細は毎月欠かさず確認し、隠れていて気づかないリボ払いを、早めに発見することが大事です。
なお、以下に気づいたときには、「リボ払いになっていないか」すぐにカード会社に問い合わせてみましょう。
- 支払残高欄に金額の記載があるとき
- カードの利用金額以外に手数料の記載があるとき
- カード利用額に比べ、請求金額が少ないと感じたとき
- カードを利用していないのに、請求金額があったとき
電子明細の場合、取り扱いが面倒で確認を後回しにしてしまう人もいるようですが、気づくのが遅れたがために、意図せず手数料を支払い続けることがないよう、定期的に確認することが大切です。