3. まとめにかえて
後期高齢者医療の自己負担割合は原則1割ですが、現役並み所得者は3割負担、一定以上の所得者は2割負担です。
また、保険料も所得によって取扱いが異なります。
均等割額は全員一律ですが、所得割額は所得に応じて計算されます。
後期高齢者になると収入が年金だけに限定される人も多く、医療費や保険料の負担は家計に大きな影響を与えることもあるでしょう。
75歳以降の家計収支を考えるときは、医療費や保険料の負担を考慮することも必要です。
【編集部よりご参考】
シニア世帯に家計に大きな影響を与える年金ですが、2025年1月24日に厚生労働省より最新版の公表がありました。
参考までに、こちらの金額をご紹介します。
- 国民年金(老齢基礎年金(満額)):6万9308円(1人分※1)
- 厚生年金:23万2784円(夫婦2人分※)
※1昭和31年4月1日以前生まれの方の老齢基礎年金(満額1人分)は、月額6万9108円(対前年度比+1300円)です。
※2男性の平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)45万5000円)で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準です。
さらに、今回は多様なライフコースに応じた年金額も公表されました。
3.1 ①厚生年金期間中心の男性のケース
年金月額:17万3457円
- 平均厚生年金期間:39.8年
- 平均収入:50万9000円※賞与含む月額換算。以下同じ。
- 基礎年金:6万8671円
- 厚生年金:10万4786円
3.2 ②国民年金(第1号被保険者)期間中心の男性のケース
年金月額:6万2344円
- 平均厚生年金期間:7.6年
- 平均収入:36万4000円
- 基礎年金:4万8008円
- 厚生年金:1万4335円
3.3 ③厚生年金期間中心の女性のケース
年金月額:13万2117円
- 平均厚生年金期間:33.4年
- 平均収入:35万6000円
- 基礎年金:7万566円
- 厚生年金:6万1551円
3.4 ④国民年金(第1号被保険者)期間中心の女性のケース
年金月額:6万636円
- 平均厚生年金期間:6.5年
- 平均収入:25万1000円
- 基礎年金:5万2151円
- 厚生年金:8485円
3.5 ⑤国民年金(第3号被保険者)期間中心の女性のケース
年金月額:7万6810円
- 平均厚生年金期間:6.7年
- 平均収入:26万3000円
- 基礎年金:6万7754円
- 厚生年金:9056円
参考資料
西岡 秀泰