5.3 毎月の収支は3万7916円の赤字
支出合計は平均で28万2497円です。収入に対し、毎月平均で3万7916円の赤字が生じていることになります。
こちらはあくまでも平均額なので、次のステップとして個々の世帯で考えることが大切です。
老後の生活費と言われてもピンとこないという場合、平均を参考にして「食費はもっと抑えられる」「賃貸なので住居費がかかる」などと差引きしてみるのもいいでしょう。
不足分が算出できれば、その分の貯蓄が必要だといえます。
6. まとめに変えて
年金だけで生活するシニア世帯は、約4割にとどまります。
老後のお金を考える上で重要になる「年金額・生活費・貯蓄額」にフォーカスをあてて解説してきました。これらを踏まえ、ぜひ以下の点を考えてみましょう。
- 年金だけでの生活はかなり厳しいのが現状
- 年金の制度もいつまで持続できるかもわからない
- 年金以外の準備をしておくことで安心してゆとりある老後を目指していける
- 準備といっても方法はさまざま、貯金も大切だが貯金だけでは限界がある
- 資産運用を併せて取り入れていきたい
老後対策はやみくもに始めても続きません。老後にどのくらいの資金が必要なのか、ゴールを設定し逆算して始められるといいですね。
参考資料
- 厚生労働省「2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概況」
- 厚生労働省「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 総務省「家計調査報告 家計収支編 2023年(令和5年)平均結果の概要」
- 厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」
大庭 新太朗