3.3 年金の受給開始年齢は自分で選択できる
日本の年金制度では、基本的に年金の受給開始年齢は65歳ですが、受給開始年齢を前後させることも可能です。
65歳より早く受け取りたい場合は「繰上げ受給」、遅く受け取りたい場合は「繰下げ受給」を選択することで、希望するタイミングで年金を受け取ることができます。
たとえば、繰下げ受給を選び、受給開始年齢を遅らせると、その後の年金額が増額されます。
一方、繰上げ受給を利用し、60歳から受給を始めると、通常より早く受け取ることができますが、65歳から受け取る場合に比べて年金額が減額されます。
繰下げ受給や繰上げ受給を活用することで、ライフスタイルに合わせた柔軟な選択が可能ですが、それぞれにメリットとデメリットがあるため、現役時からよく考えて選ぶことが重要です。
4. 現役時のうちから老後の備えを考えておこう
本記事では、老後に受け取れる「老齢年金(国民年金・厚生年金)」の平均月額について紹介していきました。
老後に受け取る老齢年金の平均月額は、国民年金で5万円台、厚生年金で14万円台となっており、現役時の収入と比べると大きく減少することが予想されます。
上記をふまえ、年金だけに依存するのではなく、現役時に貯蓄などの「老後の準備」をしておくことが、将来の安心につながるでしょう。
参考資料
- 厚生労働省「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「年金の繰上げ受給」
- 日本年金機構「年金の繰下げ受給」
- 日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
- 日本年金機構「年金はいつ支払われますか。」
和田 直子