今年度最後の年金支給日まで残り1ヶ月ほど。4月には物価や賃金の上昇を踏まえて年金額が改定される見込みのため、現行の支給額で年金を受給するのは、次が最後となります。
厚生労働省の調査によれば、厚生年金の平均受給月額は14万6429円です。この金額は額面のものであり、多くの人が年金から税金や社会保険料が差し引かれます。手元に残る金額はいったいどれくらいなのでしょうか。
この記事では、厚生年金の平均月額から、おおよその手取り金額がいくらになるのか試算していきます。
1. 厚生年金の平均額をおさらい
厚生年金は、会社員や公務員が加入する年金です。日本の年金は国民年金(基礎年金)と厚生年金の「2階建て」の仕組みです。厚生年金は2階部分に位置しており、会社員や公務員は基礎年金とあわせて厚生年金を受給します。
厚生年金の平均受給月額は、以下のとおりです。
- 男子:16万6606円
- 女子:10万7200円
- 全体:14万6429円
厚生年金の平均受給月額は14万6429円となっています。男性は16万円台、女性は10万円台と性別によって差が見られます。
これは、現在の受給者世代では働き方や歩むキャリアの違いが色濃く見られたのが要因と考えられるでしょう。現在は共働き世帯も増えており、年金受給額の男女格差は今後次第に少なくなっていくと推測されます。
では、年金から引かれるお金について、次章で解説します。