3. 国民年金基金連合会に自動移換されるデメリット
確定拠出年金(企業型DC)の年金資産が、国民年金基金連合会に自動移換されると、どのようなデメリットがあるのか確認していきましょう。
3.1 運用指図ができなくなる
国民年金基金連合会に自動移換された年金資産は、現金として管理されることになり、運用することができなくなります。
引き続き投資商品として運用していれば利益が得られる可能性がありますが、現金で管理されているだけでは資産を増やすチャンスがありません。
また、現金のまま長期間放置していると、物価上昇により資産価値が低下していく可能性があります。
3.2 手数料がかかる
自動移換後は、年金資産の運用ができずに資産を増やせないだけでなく、手数料がかかる点もデメリットです。主な手数料として、以下のものがかかります。
- 自動移換時にかかる手数料:4348円
- 毎月の管理手数料:月額52円、年間624円
- 自動移換後にiDeCoに移換する場合:3929円
- 再就職先の企業型年金に移換する場合:1100円
管理手数料52円は、毎月年金資産から差し引かれるため、長期間放置するほど資産が目減りしてしまいます。
ご参考:移換先別の手数料
企業型確定拠出年金へ移換する場合、移換先の機関で手数料がかかるケースもあります。
移換により生じる手数料は移換された資産から差し引かれるため、別途、支払う必要はありません。資産が0円の場合は、手数料負担はありません。