日本では、基本的に75歳以上の方が「後期高齢者」と呼ばれます。

後期高齢者になると、医療費の窓口負担が原則3割から1割に減ります。

ただ、後期高齢者になる頃には収入が大きく減る方がほとんどです。

医療費負担の話や関連制度は、老後の生活に直結する超重要なポイントなので、今回は後期高齢者医療に関する制度についてじっくり解説していきます。

1. 紙の健康保険証の新規発行、ついに終了

後期高齢者医療制度の保険証は、7月末に有効期限を迎え、8月1日に新しいものが交付されるサイクルとなっていました。

東京都では保険証の更新は2年ごとに行われてきましたが、2024年に送付された保険証には「有効期限 令和7年7月31日」と記載されています。

これは、12月2日のマイナンバーカードと健康保険証の一体化が予定されていたことによる例外的な措置です。

後期高齢者医療被保険者証の見本(東京都)

保険証見本(東京都)

出所:東京都後期高齢者医療広域連合「保険証」

紙の保険証は「一部負担金の割合(※)」が記載されています。これについて、次で詳しく見ていきます。

※医療費の自己負担割合のこと。前年の所得に応じて1割から3割に区分される。