1. 老齢年金から控除されるお金
老齢年金は、一定の年齢に達することにより国から支給される老齢基礎年金と老齢厚生年金の総称です。老齢年金が振り込まれる時、受給金額がそのまま手取りになるわけではなく、必要な税金や保険料が差し引かれます。
老齢年金から控除されるお金について、1つずつ解説をしていきます。
1.1 所得税
老齢年金から控除されるお金の1つ目が、所得税です。
所得税とは、1年間の所得金額に応じて決定する個人ごとに徴収される税金です。老齢年金収入は「雑所得」という所得に分類され、毎月の受給額から概算の所得税が計算されて源泉徴収されます。
【所得税の計算方法】
- 年金収入から健康保険料等の控除額を差し引き、課税所得を算出します。
- 算出された課税所得に税率を掛けて所得税額を決定します。
なお、税率は扶養親族などに関する申告書を年金機構に提出している場合5.105%、未提出の場合10.21%です。
ここで注意したいのが、毎月の受給額から控除されるのは概算の所得税のため、年間の税額を精算するために年金受給者は原則として確定申告が必要です。
※一定の条件により、確定申告が不要となる場合もあります。