2025年6月26日、家計診断・相談サービス「オカネコ」を運営する株式会社400F(フォーハンドレッド・エフ)は、全国のユーザー434名を対象に「老後資金に関する調査」を実施しました。

調査によると、約8割(78.7%)の人が老後に対して何らかの不安を感じており、そのうちの35.2%は「非常に不安」と回答しています。多くの人が将来の生活に対して強い懸念を抱いていることがわかりました。

このような不安の背景には、経済の先行きが見通しにくいことや、社会保障制度への信頼感が薄れていることが影響していると考えられます。特に不安を感じている内容としては、「生活費」が83.0%と最も多く、「医療費」が58.8%と続いています。ここ数年の物価上昇により、食品やエネルギー関連の支出が増えていることが、日常生活にじわりと影響を与えている様子もうかがえます。

さらに、「健康面」への不安が53.8%、「介護費」に関する不安が49.7%と、加齢によって生じる体力の低下や病気、介護の必要性に伴う費用に対する懸念も多くの人が抱えていることがわかりました。

老後資金の準備方法として最も多かったのは「預貯金」で、全体の75.1%を占めています。次いで「投資信託・株式」が59.9%、「公的年金制度」が55.1%と続いており、複数の手段を組み合わせて備えている人も少なくないようです。

近年はNISAなどの非課税制度の拡充もあり、投資への関心も高まっていますが、それでも依然として預貯金中心で備える人が多い傾向が見られます。一方で、物価上昇や低金利が続く中で、預貯金だけでは将来が不安と感じる人も増えてきています。

そこで注目されているのが、2024年からスタートした新しいNISA制度です。本記事では新NISA制度を解説し、積立投資シミュレーションで将来どのように資産が増えていくのかを試算してみます。