2. 働きすぎると年金が全額カットされる?「在職老齢年金制度」について
在職老齢年金制度とは、年金を受給しながら厚生年金に加入して働いている場合、収入の合計によっては年金の一部または全額が支給停止になる仕組みです。
この支給停止の判断基準となる金額は「支給停止調整額」と呼ばれ、年金収入と就労による収入の合計がこの基準を超えると、年金が減額されてしまいます。
2024年度の支給停止調整額は、「50万円」と設定されています。
たとえば、基本月額(年金収入)が15万円で、総報酬月額相当額(働いて得た収入)が30万円の場合、合計が50万円以下となるため、年金は減額されることなく全額支給されます。
一方で、基本月額が15万円、総報酬月額相当額が36万円の場合、合計が50万円を超えるため、年金額の一部が減額されることになります。
在職老齢年金における具体的な減額額については、以下のフローチャートを参考に計算してみるとわかりやすいでしょう。
在職定時改定によって年金額が増額されたとしても、厚生年金に加入している間は在職老齢年金制度による年金の減額が発生する可能性があります。
そのため、働きながら得られる収入を計画する際には、在職老齢年金制度の影響も踏まえて慎重に検討することが重要です。
著者
ファイナンシャルアドバイザー/IFA/一種外務員資格(証券外務員一種)、AFP(Affiliated Financial Planner)
一種外務員資格(証券外務員一種)、AFP(Affiliated Financial Planner)保有。大学卒業後、日本生命保険相互会社に入社。入社後は大企業担当部署にて働き世代への個人保険販売、銀行窓販部署にて退職世代への資産運用・贈与・相続を絡めた保険販売の推進、営業本部にて入社5年内職員の教育担当を行った。前職で幅広い世代のお悩みを解決した経験を活かし、現在はIFAとして資産運用や保障見直しのアドバイスを行っている。
監修者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
元銀行員/一種外務員資格(証券外務員一種)/LIMOマネー編集部金融ライター
一種外務員資格(証券外務員一種)。大学卒業後、株式会社三菱UFJ銀行にて後方事務や法人営業部門のアシスタント事務を経験。その後、三井住友信託銀行に転職し、資産運用アドバイザー業務に約10年間従事。
15年以上にわたり金融機関に在籍し、現役世代からシニア層、富裕層まで延べ1000名以上の個人顧客に対し、資産運用コンサルティングや承継対策を提案。表彰歴多数。現在は、株式会社モニクルリサーチが運営する、くらしとお金の経済メディア『LIMO(リーモ)』、専門家と実務家が発信する金融経済ニュースサイト『LIMO&ファイナンス』にて企画・執筆・編集・監修を幅広く担当。
15年以上の金融機関キャリアに加え、自身も20年以上の投資経験(投資信託・株式・FX・金など)を持つ。金融のプロ・現役投資家・生活者(出産・育児経験)の3つの視点から、年金制度の仕組み、社会保障、NISAや住宅ローン、相続まで分かりやすく解説。Yahoo!ニュース経済カテゴリでアクセスランキング1位を多数獲得。【2026年6月29日更新】