2024年12月13日(金)は公的年金の支給日でした。老齢厚生年金を受給しながら、65歳以降も働き厚生年金保険料を支払っている人は、この日、前回(10月)より年金額が増えているかもしれません。
理由は「在職定時改定」です。
在職定時改定とはどういうものなのか。これに関連する「在職老齢年金制度」とあわせて解説していきます。
1. シニアが対象!毎年10月に年金が増額する「在職定時改定」とは?
在職定時改定とは、老齢厚生年金を受給しながら、65歳から70歳までの間に働き厚生年金保険料を支払った場合、毎年10月に年金額が見直される仕組みです。
上記を言い換えれば、年金を受け取っている人が定年後も仕事を続ける場合、在職中の厚生年金が毎年1回見直され、その増額分が年金受給額に反映される制度となっています。
厚生年金の増額分が反映されるのは毎年10月分からで、前年9月から当年8月までの被保険者期間を基に改定が行われます。
また、年金は原則として偶数月に2か月分を後払いで受け取る仕組みのため、改定後の増額分が反映された年金を受け取れるのは12月(10月分と11月分)からとなります。
ここで注意が必要なのは、在職定時改定で増額の対象となるのは「厚生年金」のみであり、「国民年金」の部分は増額されないため、しっかりと把握しておきましょう。
では、在職定時改定による具体的な増額幅について、次章で詳しく見ていきましょう。