1.1 【シミュレーション】在職定時改定で年金はいくら増える?
厚生労働省の「[年金制度の仕組みと考え方]第10 在職老齢年金・在職定時改定」によると、65歳以降も厚生年金に加入し、標準報酬月額が20万円で1年間働いた場合、厚生年金は月額・年額で下記のように増額されます。
【65歳以降も厚生年金に加入し、標準報酬月額が20万円で1年間働いた場合の増額分】
- 月額:約1100円の増額
- 年間:約1万3000円の増額
厚生労働省年金局が発表した「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によれば、厚生年金(国民年金を含む)の平均月額は「14万3973円」とされています。
仮に老後の年金受給額が平均額に近い場合、在職定時改定による増額は家計にとって大きな助けとなるでしょう。
ただし、「年金収入」と「働いて得た収入」の合計が一定の基準を超えると、年金額が減少する可能性があるため、この点には注意が必要です。
次章では、在職定時改定と関連の深い「在職老齢年金制度」の仕組みについて詳しく解説します。