3. まとめにかえて ~老齢年金の平均月額も一覧表でチェック~
本記事では「在職定時改定」について解説していきました。
年金を受給しながら会社員や公務員として働き続ける場合、毎年10月に年金額が改定され、年金受給額が増額されます。しかし、月収の合計額が50万円を超えてしまうと年金の一部または全部がカットされてしまうため、注意が必要です。
もし年金受給後も働く場合は、年金がカットされない範囲に留めておきたいところですね。
また、現役世代の人は老後に働かなくても生活費を賄えるよう、早めに準備しておくのもいいかもしれません。
準備をするために、まずは現状を正確に把握することが重要です。
そのためには毎年誕生日前後に届く「ねんきん定期便」を確認し、自身の年金受給見込み額を把握しましょう。
そこに記載の年金額が、老後の生活費として足りるのか。もし足りなければ不足分を今から貯金等で貯めていきましょう。
なお、今後の物価上昇についても考慮しておく必要があります。預貯金だけでは間に合わないと考えられる場合は、資産運用も検討しましょう。
資産運用は20年以上など、長期で取り組むことにより、大きなリターンが期待できます。一時的な下落に一喜一憂せず、老後に向けての資金準備を始めてみてはいかがでしょうか。
3.1 ご参考:老齢年金(国民年金・厚生年金)の平均受給額
国民年金の平均月額
- 全体:5万6316円
- 男性:5万8798円
- 女性:5万4426円
厚生年金の平均月額(国民年金を含む)
- 全体:14万3973円
- 男性:16万3875円
- 女性:10万4878円
国民年金
厚生年金
参考資料
- 厚生労働省「[年金制度の仕組みと考え方]第10 在職老齢年金・在職定時改定」
- 日本年金機構「令和4年4月から在職定時改定制度が導入されました」
- 厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 厚生労働省「令和6年度の年金額改定についてお知らせします」
- 日本年金機構「在職老齢年金の計算方法」
- 内閣府「高齢社会対策大綱の策定のための検討会 報告書素案」
宗形 佑香里