3. 2000万円以下の貯蓄でも安心して生活できるポイント
それではでは、2000万円以下の貯蓄でも安心して生活できている世帯には、どのような特徴があるのでしょうか。以下に3つのポイントをご紹介します。
3.1 年金受給額を増やす
報告書では60歳代世帯の平均的な年金受給額を用いて試算がされていますが、年金受給額は社会保険加入時の働き方や加入期間などにより大きく差が生まれます。
年金受給額を上げて収入を増やすことで、貯蓄が2000万円に足りていなくても、老後の生活水準を下げずに暮らすことができるようになります。
年金を増額させるポイントは主に次の2点です。
1.年金の繰下げ受給の活用:繰下げ1ヶ月により0.7%の年金増額
2.社会保険加入期間の延長を検討する:月額報酬と加入期間に応じて厚生年金の受給額が増額する
3.2 生活費を抑える
生活費を見直すことにより、月々の赤字を抑えられることもあります。毎月の生活費の中で不要な支出がないかを定期的に検討し、削減できる箇所は無くしていく意識を持つことが重要です。
また、長い目で見た場合には、下記のような点でも出費に差が生まれることが考えられます。
居住費
老後世帯において、最も差が出る生活費の1つが居住費です。老後において持ち家であるか賃貸であるかによって生活費は大きく変わってきます。
老後の支出を抑えたいと考えたら、現役のうちに持ち家の購入を検討することも重要です。
医療費
医療費は高齢世代において必要不可欠ではありますが、その出費を極力抑えることができれば生活費を減額させることができます。
定期的な健康診断の受診や、適度な運動やバランスの良い食生活を心がけるなど、健康に留意した生活をしていきましょう。