1. 60歳代世帯の貯蓄額

金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査」(2023年)によると、60歳代世帯の貯蓄額の中央値は1862万円、平均値が530万円となっています。

※中央値とは、数値データを大きさの順に並べたときに真ん中に位置する値を指します。
金額ごとの割合は以下のような分布です。

  • 2000万円以上:約18.1%
  • 1000万円〜2000万円未満:約11.9%
  • 500万円〜1000万円未満:約11.7%
  • 500万円未満:約45.1% ※金融資産非保有世帯24.6%を含む
    (無回答3.3%)

この結果から、60歳代世帯で2000万円以上の貯蓄がある世帯は全体の5分の1に満たないことがわかります。つまり、多くの世帯が2000万円以下の貯蓄で老後生活を開始、または過ごしていることになります。

このことからも、2000万円を貯蓄していることが、標準よりも高い水準であることがわかります。

次に、なぜ老後に2000万円の貯蓄が必要であると言われているのかについて、説明をしていきます。