3. 60歳代の貯蓄事情
それでは、60歳代の貯蓄金額はどのようになっているのでしょうか。
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)」から、60歳代における「貯蓄ゼロ世帯」の割合を見てみましょう。
3.1 貯蓄格差の実態
同調査によれば、60歳代の貯蓄額には大きな格差が存在しています。
- 金融資産非保有:33.3%
- 100万円未満:8.5%
- 100~200万円未満:4.7%
- 200~300万円未満:2.8%
- 300~400万円未満:4.3%
- 400~500万円未満:2.4%
- 500~700万円未満:3.5%
- 700~1000万円未満:2.8%
- 1000~1500万円未満:6.6%
- 1500~2000万円未満:4.5%
- 2000~3000万円未満:8.0%
- 3000万円以上:15.1%
平均:1468万円
中央値:210万円
金融資産非保有世帯が33.3%となっている一方で、貯蓄2000万円以上の割合は23.1%となっています。貯蓄額の二極化が進んでいることがうかがえます。
貯蓄がゼロである世帯は、老後に収入が減少した場合に、収支のバランスが取れずに生活保護になる可能性が高いと考えられます。
老後にゆとりある生活を送るためには、現役世代から計画的に資産について検討をして、収入の減少に備えることが大切です。