2. 年収600万円以上をクリアできる年代は?男女差はある?
国税庁の「令和5年分 民間給与実態統計調査」から、年齢階層別の平均年収について見ていきます。
平均年収を年齢階層別に見ると、男女間でその傾向に大きな違いがあることが明らかになりました。
男性は、60歳未満までは年齢が上がるにつれて平均給与も上昇し、特に40歳から59歳の間では年収600万円超をキープ。一方で、女性は20歳から69歳までのすべての年齢層で平均年収が200万〜300万円台にとどまっています。
女性が出産や育児、介護といったライフイベントに合わせて働き方を変えることが多いことが、年収600万円を超える割合が男性より低い理由の一つと考えられるでしょう。育児中の時短勤務や介護による早期退職などが収入に影響を与える場合もなどがその例でしょう。
しかし育児支援制度やテレワークの普及などにより、こうしたライフイベントを抱えながらも働きやすい環境が整いつつあるこんにち。さらに、スキルアップや資格取得、副業などを通じて収入を増やすチャンスも広がっています。性別や年代に関係なく、取り組み次第で年収を増やせる可能性は十分にあるでしょう。
さて「稼ぐスキル」と同じくらい大切なのが「貯蓄のスキル」です。たとえ収入が多くても、貯蓄や資産形成の工夫がなければ、将来の安心には繋がりにくいかもしれませんね。
では、比較的高収入とされる人々は、手取り収入のうちどのくらいを貯蓄に回しているのでしょうか。次章では、「収入から貯蓄に回す割合」について詳しく見ていきます。