日本の高齢化が進み、2022年時点での老齢年金の受給者数はおよそ4932万人という統計結果が出ています。
このように多くの人の生活を支えている老齢年金ですが、10月はその年金の振込額が変更になる人が多くなるタイミングとなっています。
10月からの年金振込額が変わる可能性があるのは、主に「働きながら年金を受給している場合」や、「年金から住民税や健康保険料などが控除されている場合」です。
今回は、10月から年金振込額が変わる4つの要因を説明するとともに、具体的にどのような人が変更の可能性があるのかを解説していきます。
「自分は対象なのだろうか?」「どんな人が変わるんだろう?」と感じられた方は、ぜひ参考にしてください。
1. 年金とは
まずはじめに、今回説明する年金である、老齢となったことを理由として支給される「老齢年金」について、簡単に説明をしていきます。
1.1 年金受給の仕組み
老齢年金は原則として65歳になると受給できる年金で、受給を開始すると年6回に分けて偶数月の15日に支給されます。
受給開始月は、60歳から75歳の間で自身で選択することも可能です(その場合、受給開始年齢により年金額が一定の割合で減額・増額がされます)。
老齢年金の内容は、国民年金の支払い月数により決定する「老齢基礎年金」と、厚生年金に加入していた期間の月数と月額報酬により決定する「老齢厚生年金」の2種類です。
そのうち、今回説明する変更や調整の対象となるのは、「老齢厚生年金」となります。