8月は年金支給月です。物価上昇の影響を受け、多くの世帯が生活費の見直しや将来の資金準備について考える機会が増えています。

筆者は日頃、ファイナンシャルプランナーとして多くの方から「お金」に関する相談を受けていますが、特に「老後への不安」を感じる世帯が年々増えている印象があります。その中でも、「公的年金」に関する相談は非常に多く寄せられています。

公的年金は、私たちの老後生活を支える重要な柱です。そこで今回は、「公的年金」に焦点を当て、その仕組みや現状についてわかりやすく解説していきます。

1. 2025年度は増額改定!最新の年金額例

公的年金額は物価や賃金の変動を踏まえ、年度ごとに見直されるルールがあります。2025年度の年金額は、2024年度から1.9%増額改定となりました。

1.1 2025年度の国民年金と厚生年金の年金額例

  • 国民年金(老齢基礎年金(満額):1人分)(※1):6万9308円
  • 厚生年金:(夫婦2人分)(※2):23万2784円

※1 昭和31年4月1日以前生まれの方の老齢基礎年金の満額は月額6万9108円(対前年度比+1300円)
※2 厚生年金は「男性の平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)45万5000円)」で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準

1.2 2025年の年金支給日

公的年金の支給日は「偶数月の15日」。前月までの2カ月分がまとめて「後払い形式」で支払われます。

【一覧表】2025年の年金支給日カレンダー

出所:日本年金機構「年金はいつ支払われますか。」などをもとにLIMO編集部作成