老後も厚生年金に加入しながら働き続けることで、年金額が増額される制度をご存じでしょうか。
この制度は「在職定時改定」と呼ばれ、年金額の増額は毎年10月に反映されます。
本記事では、2022年から導入された「在職定時改定」について詳しく解説します。
在職定時改定に関連する制度である「在職老齢年金」についても紹介しているので、あわせて参考にしてください。
1. 10月から年金が増額する「在職定時改定」とは?
在職定時改定とは、65歳から70歳までの人が働きながら厚生年金保険料を納めた場合に、毎年「10月」に年金額が改定される制度です。
つまり、年金を受給している人が老後も働き続ける場合は、在職中は毎年1回、厚生年金額が改定され、増額分を反映した年金受給額となる仕組みとなっています。
厚生年金の増額分が反映されるのは毎年10月分からで、前年9月から当年8月までの被保険者期間を算入し改定がされます。
なお、年金の支払いは原則偶数月に2か月分が後払いされるため、改定後の増額分の年金を受け取れるのは12月(10月分・11月分)からとなっています。
留意点として、在職定時改定で増額されるのは「厚生年金」の部分のみとなっており、国民年金の部分は増額されないため、あわせて覚えておきましょう。
では、在職定時改定により年金額が改定された場合、具体的にどのくらい年金が増額するのでしょうか。
次章にて、詳しく確認していきましょう。