多くの人にとって、老後の生活設計において最も重要な要素の一つが公的年金です。2024年3月時点において老齢年金を受け取っている人口数は3600万人以上になっています。
このような年金受給者の多くにとって、老齢年金は生活を支える収入源です。
年金受給者の中には、少数ではあるものの「ひと月30万円以上」という高額の年金を受け取る人もいます。
本記事では、年金額の決定方法やひと月30万円以上の年金を受け取るための条件などについて解説します。ぜひ参考にしてください。
1. 年金制度の仕組み
年金には国が運営する「公的年金」と民間企業などが運営する「私的年金」の2種類があります。
公的年金は、20歳から60歳の全国民に加入義務がある「国民年金」と、一般的に会社員が加入する「厚生年金」の2種類で主に構成されています。
1.1 国民年金の概要
- 対象者:20歳から60歳未満の日本に居住するすべての国民
- 保険料:納付義務者に一律で決められたその年の保険料を月ごとに納付
- 給付内容:原則65歳から受給できる老齢基礎年金のほか、障害基礎年金や遺族基礎年金など
1.2 厚生年金の概要
- 対象者:社会保険の適用事業所に勤める従業員のうち、一定の条件を満たす者
- 保険料:主に毎年4月・5月・6月の給与を元に決定する「標準報酬月額」に基づいた金額
※厚生年金に加入をして保険料を納付することで、国民年金も納付済みという扱いになります。 - 給付内容:原則65歳から受給できる老齢厚生年金のほか、障害厚生年金や遺族厚生年金など