2024年8月8日、人事院は国家公務員の給与を3年連続で引き上げる勧告をしました。

若者の公務員離れに歯止めをかける目的で、待遇改善を実施しています。

では、実際に国家公務員は高給なのでしょうか。

今回は、国家公務員の給与実態について解説します。記事の後半では、国家公務員をめぐる問題について紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

1. 国家公務員の給与事情

国家公務員の給与事情を、以下のポイントに分けて解説します。

  • 平均給与
  • ボーナス
  • 退職金

それぞれの実態を確認して、公務員の給与は高いのか確認しましょう。

1.1 平均給与

人事院が2024年9月4日に公表した「国家公務員給与等実態調査」によると、国家公務員の平均給与は、月額41万4801円になりました。

国税庁が2023年9月に調査した「民間給与実態統計調査」によると、民間企業の平均年収は457万6000円です。

これを単純に12で割って月額にすると、38万1333円となっています。

それぞれを比較すると、国家公務員の平均給与が高い結果となりました。

1.2 ボーナス

人事院が2024年6月28日に公表した資料によると、国家公務員における2024年夏のボーナスの平均支給額は、約65万9400円となりました。

2023年の夏は約63万7300円だったので、約3.5%増加しています。

一方、経団連が調査した「2024年夏季賞与・一時金 大手企業業種別妥結状況」によると、夏のボーナスの平均額は98万3112円でした。

国家公務員に比べると、大手の民間企業のほうがボーナスが多くなっています。

ただし、これはあくまでも大手の民間企業の平均であり、すべての民間企業が国家公務員よりボーナスが多いわけではありません。