1.2 「熊の“落としモノ”を発見!」近くにいるんだと認識
筆者は秋田県内の田畑が広がる地域に住んでいます。自宅周辺にはいくつか農道があり、里山も近く、自然豊かな地域です。
ある日、近所の農道で、大人の手のひらサイズのフンを見つけました。あまり見かけないサイズで気になったのですが、どうやらそれは熊の“落としモノ”のようだと後から判明しました。
熊のフンは食べた物により色や質感が異なり、臭くはなく食べた物の匂いがする(※3)そうです。こうした特徴が当てはまるフンを発見したことで、「この場所に紛れもなく熊が生息している」という事実を改めて痛感しました。
熊が生息している地域に足を踏み入れる際には、身近に熊がいてもおかしくないと気を引き締めて行動する必要があるでしょう。
※3 秋田県生活環境部自然保護課「秋田の身近な動物 ツキノワグマ クマを知り、被害を防ぐ」
1.3 「美味しいモノを知っている!」甘い果実が狙われて被害に
9月頃から収穫期を迎えるリンゴ。そのリンゴは熊の大好物でもあります。筆者が毎年買いに行く知り合いの果樹園も熊の被害にあったそう。
「去年(2023年)、収穫間近のリンゴが熊に食い荒らされてしまい、収穫量が例年の5分の1になってしまった。木に登られたために枝も折れ、もとの収穫量に戻るには5年以上かかる」との悲痛な声を聞きました。
幸いなことに、果樹園で働いている人たちに怪我などの直接的な被害はなかったとのこと。しかし、小屋の中で作業をしている際に、窓から熊を目撃して怖い思いをしたこともあったそうです。
経済的な面だけでなく精神的なダメージもあり、本当に熊の被害は深刻だと痛感しました。