老後資金の収入源として、なくてはならないのが「公的年金」と「貯蓄」です。

FPとしてさまざまな相談を受けていると、理想の老後は趣味への没頭や海外旅行、新しいことを始めてみるなど個人で大きく異なると感じます。

将来資金の準備についての考え方も当然さまざまであり、老後は最低限の生活ができればいいという方から、余裕のある生活を送りたいという人までまさに十人十色です。

そんな理想の生活を送るうえで必要になってくるのが、「お金」です。

帝国データバンクによると、10月の食品値上げは2911品目に上る見通しです。値上げスピードがひと段落したと感じていた方も、年内最大とされる値上げラッシュに、再び頭を悩ませることになるでしょう。

そんな中でも、老後資金は着実に準備することが求められています。やみくもに過剰に準備するのではなく、今の生活を守るためにも、現状のお金についてしっかり把握することが大切になります。

65歳以上で無職世帯となった今のシニアにフォーカスをあて、年金は毎月いくらもらっているのか、どのくらい貯蓄があるのかについて、データをもとに確認していきます。

1. 国民年金と厚生年金はいくらか

2024年度の年金額は前年に比べ2.7%の増額となりました。

国民年金は満額で6万8000円、厚生年金の場合は標準的な夫婦合計で23万483円とされています。

【写真1枚目/全4枚】2024年度の年金額の例。次の写真で貯蓄額の平均を見る

2024年度の年金額の例

出所:厚生労働省「令和6年度の年金額改定についてお知らせします」をもとにLIMO編集部作成