1.1 厚生年金のモデルケース「標準的な夫婦」とは?
厚生労働省は毎年厚生年金のモデル例を示しますが、これは「標準的な夫婦」の一例です。
具体的には、「夫が平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)43万9000円)で 40年間就業した場合、受け取り始める老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額)」で試算されています。
共働き世代が増えていることから、あてはまらない世帯も多いでしょう。そこで厚生労働省は、今年初めて「複数パターンのモデル年金額」も提示しました。
1.2 単身世帯の年金例
- 報酬54万9000円:18万6104円
- 報酬43万9000円:16万2483円
- 報酬32万9000円:13万8862円
- 報酬37万4000円:14万8617円
- 報酬30万000円:13万2494円
- 報酬22万5000円:11万6370円
- 報酬14万2000円:9万8484円
1.3 夫婦世帯の年金例
- 夫が報酬54万9000円+妻が報酬37万4000円:33万4721円
- 夫が報酬43万9000円+妻が報酬30万000円:29万4977円
- 夫が報酬32万9000円+妻が報酬22万5000円:25万5232円
- 夫が報酬54万9000円+妻が短時間労働者の平均的な収入:28万4588円
- 夫が報酬43万9000円+妻が短時間労働者の平均的な収入:26万967円
- 夫が報酬32万9000円+妻が短時間労働者の平均的な収入:23万7346円
- 妻が報酬37万4000円+夫が短時間労働者の平均的な収入:24万7101円
- 妻が報酬30万000円+夫が短時間労働者の平均的な収入:23万978円
- 妻が報酬22万5000円+夫が短時間労働者の平均的な収入:21万4854円
- 夫婦ともに短時間労働者だった場合の平均的な収入:19万6968円
- 夫が報酬54万9000円+妻が国民年金のみ加入:25万4104円
- 夫が報酬43万9000円+妻が国民年金のみ加入:23万483円
- 夫が報酬32万9000円+妻が国民年金のみ加入:20万6862円
- 妻が報酬37万4000円+夫が国民年金のみ加入:21万6617円
- 妻が報酬30万000円+夫が国民年金のみ加入:20万494円
- 妻が報酬22万5000円+夫が国民年金のみ加入:18万4370円
65歳で労働収入がなくなった場合、上記の年金収入で生計を立てることになります。
実際には年金だけでは足りず、これまで貯めてきた老後資金を取り崩しながら生活するケースが多いでしょう。
では、現在65歳以上で「無職の夫婦世帯」は平均していくらの貯蓄を保有しているのでしょうか。