3.3 家族間で金銭トラブルに発展する可能性がある
貯蓄が多いことが家族に伝わり、さらに家族間で経済状況に差があった場合、お金を持っている方に頼りたくなる心理が働くことがあります。
とくに介護費用やリフォーム費用など、まとまった資金が必要になった際に金銭的な援助を頼まれることは十分に考えられます。
たとえば、介護費用について、それぞれいくらくらいかかるのかをざっと確認してみましょう。
生命保険文化センター「2021(令和3)年度 生命保険に関する全国実態調査」によると、2021年の一時的な介護費用は74万円となっています。
ここでの一時的な費用とは、例えば介護ベッドを購入したり、家をバリアフリー仕様にしたりなどの費用のことを指します。
月々の費用に関しては、8万3000円でした。これは在宅介護やデイサービスの利用にかかる費用です。一時費用だけでなく、毎月の費用を継続して支払うことになれば、じわじわと家計負担が大きくなっていくでしょう。
貯蓄額を具体的に話してしまうと、相手に大きな期待を持たせてしまう可能性があります。家族間であっても、貯蓄の話をするときには「将来のために貯めている」など将来の計画を話すほか、信頼できる人にだけ話すようにするなどを心がけておくとよいでしょう。