2024年8月14日、岸田首相が次の総裁選への不出馬を表明し、次の自民党総裁に注目が集まっています。
定額減税や低所得世帯への給付金など、継続的な支援を行ってきた岸田政権ですが、実際のところ、日本の貯蓄格差は広がっています。
今回は60歳代・単身世帯と二人以上世帯の平均貯蓄額を確認したあと、貯蓄が多いことを周りに広めてしまうことへのリスクについて考えてみたいと思います。
1. 60歳代の貯蓄事情【平均貯蓄額・中央値はいくらか】
まずは日本人の貯蓄事情を探るため、定年を迎えて退職金を受け取る世代でもある、60歳代の貯蓄額の分布を、単身・二人以上それぞれの世帯別に見ていきましょう。
1.1 単身世帯の平均貯蓄額はいくらか
- 金融資産非保有:33.3%
- 100万円未満:8.5%
- 100~200万円未満:4.7%
- 200~300万円未満:2.8%
- 300~400万円未満:4.3%
- 400~500万円未満:2.4%
- 500~700万円未満:3.5%
- 700~1000万円未満:2.8%
- 1000~1500万円未満:6.6%
- 1500~2000万円未満:4.5%
- 2000~3000万円未満:8.0%
- 3000万円以上:15.1%
- 平均:1468万円
- 中央値:210万円
金融資産非保有の世帯が33.3%であるのに対して、1000万円以上の金融資産を有する世帯が34.2%存在します。
金融資産非保有の世帯と金融資産1000万円以上の世帯がほとんど同じ割合となっており、資産の多い世帯と少ない世帯の二極化が進んでいるといえるでしょう。
次は二人以上世帯も見ていきましょう。