2024年10月から、65歳以上70歳未満で厚生年金をもらいながら働いている人は、年金額が変わる可能性があります。「在職定時改定」により年金額が見直されるためです。

在職定時改定は、65歳以上で厚生年金に加入しながら年金を受け取っている人が、9月1日時点で厚生年金保険の被保険者の場合に、年金額が見直される制度です。前年9月から1年間の加入期間分を考慮し、年金が再計算されます。

在職定時改定により、65歳以上で働いている人の年金額はどのようになるのでしょうか。この記事では、在職定時改定による年金額の変化や注意点などを解説します。

1. 65歳以上でも働いている年金受給権者の割合は?

総務省の「労働力調査」によれば、65歳以上で就業している人の数は917万人となっています。内訳は男性が534万人、女性が384万人です。全年代の男女計が6756万人となっており、全体の約13.6%を占めています。

65歳以上の就業者は全体に占める割合が全年代で最も多く、貴重な労働力として社会で活躍していることがわかります。

では、このうち在職定時改定制度に当てはまるのは、どういった人なのでしょうか。次章で解説します。