2. 厚生年金・国民年金は月額いくら受給できる?平均年金月額をチェック

厚生労働省が公表する令和4年度「厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金の平均受給額は月14万5000円ほどです。

2.1 厚生年金の平均月額

受給額が大きく伸びることがない昨今では、物価上昇に年金の増額率が追いつかず、実質的な目減りが続いています。

2.2 国民年金の平均月額

国民年金の平均受給額は次のとおりです。

  • 注1.新法基礎年金について老齢基礎年金の受給資格期間を原則として 25 年以上有するものは「老齢年金・25 年以上」に、それ以外のものは「通算老齢年金・25 年未満」に計上している。
  • 注2.( )内は、基礎のみ・旧国年の受給者について再掲したものである。ここで「基礎のみ」とは、同一の年金種別の厚生年金保険(第1号)(旧共済組合を除く)の受給権を有しない基礎年金受給者をいう。
  • 注3.[ ]内は、基礎のみ共済なし・旧国年の受給者について再掲したものである。ここで「基礎のみ共済なし」とは「基礎のみ」の受給者のうち、共済組合等の組合員等たる厚生年金保険の被保険者期間(平成 27 年9月以前の共済組合等の組合員等の期間を含む)を有しない受給者をいう。

厚生年金と国民年金の平均月額は、それぞれの加入者の働き方や保険料の支払い状況によって異なりますが、厚生年金の平均月額は約14万円、国民年金の平均月額は約5万円です。これらの額はあくまで平均であり、実際には個々の年金額には大きな差があります。

食品や光熱費の高騰が続く中で、厚生年金の約14万円でも生活費を賄うのは簡単ではないでしょう。さらに、国民年金の約5万円では、日常的な支出をまかなうことは難しいと考えられます。

また、高齢者は年齢とともに健康への課題が増えるため、医療や介護にかかる費用が大きくなりがちです。年金額が生活費や医療・介護費用の増加に十分に対応できないため、年金だけで生活するのは困難であるケースがほとんどです。

政府は、生活が苦しい年金世帯に向けて「年金生活者支援給付金」を支給しています。

次章では年金生活者支援給付金について、支給金額や対象者などを解説します。