5. 老後に向けた資産をつくるにはどうする?FPが考えてみた
ここまで、現在の年金受給者の生活の水準について確認してきました。
老後の生活をしている人の半数以上が「生活が苦しい」と感じていることから、将来私たちの老後の生活も事前に用意をしていなければ同じく苦しい生活になってしまうかもしれません。
では、安定的に老後の資産を用意するためにどのようにしたらいいのかというと、それは「分散」です。資産運用経験者はもしかしたら、この「分散」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。
老後資産を形成するためには、資産を分散させることが重要です。資産分散とは、投資先や資産の種類を複数に分けることで、リスクを軽減し、安定した資産形成を目指す手法です。
例えば、株式、債券、不動産、預金などに分散投資することで、特定の市場や資産の変動による影響を抑えることができます。
資産を一つの場所に集中させると、特定の投資が不調に陥った場合、全体の資産に大きなダメージを与える可能性があります。しかし、分散投資をすることで、リスクを複数の資産に分散し、個々の資産のパフォーマンスが悪くても他の資産で補うことができます。
これにより、資産の安定性を高め、老後の生活資金を確保するための基盤を築くことができるというわけです。資産分散は、長期的に見てリスク管理と安定性を提供し、老後の生活を支えるために欠かせない戦略となっています。老後のための資産形成について、気になる方はまずは情報収集から始めてみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 厚生労働省「年金生活者支援給付金制度について」
- 日本年金機構「老齢基礎年金を新規に請求される方の請求手続きの流れ」
- 日本年金機構「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)が届いた方へ」
- 厚生労働省「2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概況」
- 厚生労働省「令和4年度「厚生年金保険・国民年金事業の概況 」」
- 総務省統計局「2023年(令和5年) 家計の概要」
筒井 亮鳳