老後の暮らしに不安を抱いている方は少なくないでしょう。
年金だけで生活できない世帯もあれば、それほど大きな不安なく暮らしている世帯、悠々自適に過ごしている世帯、と暮らしぶりはさまざまです。
いまのシニア世代の暮らしぶりはいかほどか。
本記事では、貯蓄状況、シニア層の就業率、公的年金の受給額について最新データをもとに解説していきます。老後対策を進める際の参考にご覧ください。
1. 世帯主が65歳以上のシニア世帯：「貯蓄4000万円以上」の世帯の割合は何パーセント？
総務省統計局「家計調査報告（貯蓄・負債編）－2024年（令和6年）平均結果－（二人以上の世帯）貯蓄の状況」を参考に、「世帯主が65歳以上」のシニア世帯の貯蓄事情について確認していきましょう。
65歳以上の世帯主がいる二人以上の世帯について、平均貯蓄額および中央値は以下のとおりです。
- 平均値 2509万円
- 貯蓄保有世帯の中央値 1658万円
また、貯蓄が4000万円を超える世帯は全体の20.0％を占めています。
- 100万円未満：8.1％
- 100万円以上～200万円未満：3.6％
- 200万円以上～300万円未満：3.1％
- 300万円以上～400万円未満：3.6％
- 400万円以上～500万円未満：3.3％
- 500万円以上～600万円未満：3.3％
- 600万円以上～700万円未満：2.9％
- 700万円以上～800万円未満：2.8％
- 800万円以上～900万円未満：3.3％
- 900万円以上～1000万円未満：2.5％
- 1000万円以上～1200万円未満：4.8％
- 1200万円以上～1400万円未満：4.6％
- 1400万円以上～1600万円未満：5.1％
- 1600万円以上～1800万円未満：3.3％
- 1800万円以上～2000万円未満：3.3％
- 2000万円以上～2500万円未満：7.4％
- 2500万円以上～3000万円未満：5.8％
- 3000万円以上～4000万円未満：9.4％
- 4000万円以上：20.0％
自分の世帯にとって「十分」と感じられる貯蓄があれば、老後も安心して暮らせるはずです。
また、2025年4月からは、高年齢者雇用安定法の改正により、65歳までの雇用確保が完全に義務化されました。
これにより、シニア世代が働きやすい環境が一層整ってきています。
次章では、こうした背景を踏まえ、シニア層の就業状況について見ていきましょう。
