3. 偽装フリーランスとは
偽装フリーランスとは、名目上はフリーランスとして扱われながら、実質的には雇用関係にある状態を指します。
フリーランスとの契約は一般的に「業務の時間」や「業務の方法」などを決めずに業務の成果物の対価として一定の金額を支払うものです。
しかし、これらに制限を掛けて会社に都合の良いように業務の方法や報酬の決定方法を設定している場合に、偽装フリーランスに該当する可能性があります。
先ほども説明した通り、フリーランスは労働者としての労働時間や賃金計算、社会保険上での保護を受けることができません。
偽装フリーランスの状態は、企業が社会保険の負担を避けるためや、社員と同等の権利を与えないようにするために利用される可能性があり、危険視されています。
この問題が徐々に表面化し、社会問題として認識されるようになったことも、フリーランス保護新法が制定された背景の一つとなっています。
【フリーランスの労働者性の主な判断基準】
- 発注事業者の指揮監督下の労働ではない(次の要素により判断)
・業務を受注するかどうかを自由に決定できる
・業務の内容や進行方法について具体的指示命令がない
・業務時間や業務場所を管理されていない
・代替者による業務も認められている
- 報酬に労務対償性がない
※労務対償性・・・労働の時間数により報酬が決定されるなど