2024年7月30日・31日に実施された金融政策決定会合にて、政策金利の引き上げが決定しました。長らくほぼ0%だった政策金利は、0.25%程度にまで引き上げられます。
政策金利引き上げの要因は、物価上昇への対抗です。政策金利が上がればお金を借りるためのコストが増えるので、個人や企業は借り入れに消極的となります。
その結果、市場に出回るお金が減って物価高騰が抑制されるという狙いがあります。
しかし、住宅ローンは政策金利に影響されるといわれ、返済総額が大幅に増えたり毎月の支払い負担が重くなったりするのではないかと懸念する方も多いのではないでしょうか。
当記事では、政策金利が住宅ローン金利に与える影響について解説します。どのくらいの人が影響を受けるのか、対策まで踏まえて紹介していますので参考にしてください。
1. 住宅ローンの金利は2種類!金利引き上げの影響を受けるのは?
住宅ローンの金利は、大きく分けて固定金利、変動金利の2種類があります。
まずは、それぞれどのような要因で金利が変動するのかを見ていきましょう。
1.1 固定金利ならすでに契約している人は変動なし
住宅ローンが「固定金利」なら、すでに契約済みの方は金利変動に怯えることなく返済を続けられます。
固定金利が決められる基準は、信用力の高い企業にお金を貸し出すときに適用される「長期プライムレート」です。長期プライムレートは、政策金利が変動してもそう簡単には変わらないので、これから固定金利で住宅ローンを組む方も大きな影響は受けづらいでしょう。
固定金利には大きく分けて「期間選択型」と「全期間固定型」の2種類があります。
期間選択型の場合、決められた期間が過ぎた後は変動金利に移行するケースもあり、必ずしも影響がないとはいいきれません。
次の章では、変動金利について深堀りしていきましょう。