3. 将来的に年金が目減りする可能性があるのはなぜ?

少子高齢化や物価上昇などの理由から将来的に年金が目減りすると予想できます。資料を参考にしつつ、より具体的に解説していきます。

3.1 人口ピラミッドの変化

厚生労働省の「年金制度を取り巻く社会経済状況の変化」によると、2065年には65歳以上の人口が全体の約39%になると予想されています。

日本の人口ピラミッドの変化

日本の人口ピラミッドの変化

出所:厚生労働省「年金制度を取り巻く社会経済状況の変化」

さらに、2023年度の合計特殊出生率は1.20で、過去の数値と比較すると減少傾向にあります。このまま少子高齢化が進めば、将来の年金受給者を支える現役世代も減るため、現状の年金制度が成立しなくなる可能性があるでしょう。

実際に2020年度の年金改正法では、年金の繰り下げ受給の年齢上限が70歳から75歳に引き上げられる法案が成立されました。今後の人口構成や年金制度改正を踏まえて、受給できる年金額が減ってしまうリスクを考慮しておく必要があります。