2. 60歳から受給した場合と65歳から受給した場合の損益分岐点をシミュレーション
年金を60歳に繰上げ受給した場合と、65歳から受給を開始したときの損益分岐点を解説していきます。
厚生労働省年金局の「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金の平均年金額は14万3973円です。
そのため、今回は年金月額を14万円と仮定し、60〜90歳までの期間で損益分岐点を5年単位でシミュレーションしていきます。
2.1 60歳で繰上げ受給した場合
- 年金受給年齢が60歳の合計年金額:127万6800円
- 年金受給年齢が65歳の合計年金額:766万800円
- 年金受給年齢が70歳の合計年金額:1404万4800円
- 年金受給年齢が75歳の合計年金額:2042万8800円
- 年金受給年齢が80歳の合計年金額:2681万2800円
- 年金受給年齢が85歳の合計年金額:3319万6800円
- 年金受給年齢が90歳の合計年金額:3958万800円
2.2 65歳で受給した場合
- 年金受給年齢が65歳の合計年金額:168万円
- 年金受給年齢が70歳の合計年金額:1008万円
- 年金受給年齢が75歳の合計年金額:1848万円
- 年金受給年齢が80歳の合計年金額:2688万円
- 年金受給年齢が85歳の合計年金額:3528万円
- 年金受給年齢が90歳の合計年金額:4368万円
今回のシミュレーションでは、損益分岐点が80歳であることが確認できます。80歳よりも長生きした場合は、65歳で年金を受給した方がより多くの年金を受け取れます。
ただし、将来的に年金が目減りする恐れがある点には注意が必要です。次章でその理由を解説していきます。